「健康」を提供する歯科医院へ

京都市営地下鉄東西線、西大路御池駅スグの歯医者さん、西大路御池デンタルクリニックの諸井です。今回も、私たちのクリニックの基本的な考え方についてお話しします。

我が国に健康保険制度が誕生したのは、もう60年以上前のことです。憲法23条で明記された「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という「生存権」の発想から生まれたのが国民皆保険制度です。当初は、疾患対策として制度設計されました。つまり「もし病気になっても、廉価で高品質な医療を受けられる」ことで国民生活の質を向上させようという狙いがありました。疾患に占める感染症の割合もまだまだ高く「流行り病で子供が亡くなる」というようなことが、頻繁に起こった時代だったと言っても過言ではありません。

時代は移り変わり、疾患構造にも大きな変化が現れました。(コロナ禍というイレギュラーはありましたが)死亡原因の上位は感染症よりも生活習慣病が占めるようになり「予防」という概念が60年前よりも重要視されるようになってきました。

保険治療のシステムにも変化が現れました。

以前は疾患治療に対してのみ医療費が支払われる仕組みでした。歯医者さんは「悪くなった歯」を見つけること、そしてそれを治療することで収益を得ていたのです。自分のクリニックの周りに困っている人が多ければ多いほど、収入が得られる仕組みだったと言っても過言ではありません。ちょっと、違和感を覚えますよね。。。。

ところが、2024年現在、厚生労働省も特に歯科に限っては「予防」行為に対して、しっかりと医療費が支払われる仕組みに舵を切ったと言っても過言ではありません。

「私たちの努力の結果、この地域からムシ歯の子供が減った!」というクリニックが褒められる制度です。

「私たちの努力の結果、歯周病で歯を失う高齢者が減って、食事を楽しめる高齢者が増えた。結果的に寝たきりの人も減り、トータルで医療費の削減につながった!」ということが、評価される制度です。

良い方向に進んでいると思いますが、課題もまだまだあります。

1) このような新しい考え方を根本的に理解している医療人がまだまだ少なく、「削って詰める」「抜いて補う」治療に固執している医療人が予防の普及にブレーキをかけている。また、カタチばかりの「エセ予防行為」で診療報酬だけを手にしているような医療人が少なからず存在している。

2) 「私たちには、わかりませんので先生の良いと思う方法で治療してください」というような患者さんの姿勢は、予防の時代には不向き。生活習慣病を改善することに関して本人の関与は必須。さらには、医療行為に対して目の肥えた「医療消費者」になることは、お互いの切磋琢磨のためにも極めて重要。

無駄な医療費の削減は、次世代が安心して暮らせる、家庭を持てる、子どもを育てられる、そんな社会を作るためにも極めて重要な事柄です。

責任ある大人の行動として、「悪くなるまで放置して」ようやく歯の治療を受けるようなスタイルから抜け出しませんか?

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